ホンダテクニカルカレッジという専門学校の紹介です。
この学校はホンダ系列の整備専門学校ですが、他のメーカー系の整備専門学校の卒業生の多くが系列のディーラーに入社するのに対して、この専門学校では、卒業生の中で毎年40名近くが本田技研工業に入社し、更にケーヒン・ショーワ・八千代工業・日信工業などホンダ系列のメーカーのほかKYB・東レカーボンマジックなどに多数就職しています。
難関大学の卒業者でもさえ入るのが難しい本田技研はじめ優良企業にこれほどの人数が入社しているのはすごいことだと思います。
自動車研究開発コースから毎年約30%が本田技研入社
上で紹介しました本田技研に採用された卒業生のほとんどは研究開発コースという整備に加えメーカーでの研究開発の基礎を学ぶコース(4年制)の卒業生のようです。
具体的には、毎年このコースの卒業生の中で、約30%の人が本田技研へ、連結メーカーなどへ30%、20%が本田技研の取引先メーカーとなっています。
このコースの卒業生のほとんどがメーカーに入社しています。
系列ディーラーへ優秀な整備士を安定的に供給するのが主目的のメーカー系整備専門学校が多い中、かなり特殊なコースだと思います。
自動車研究開発コース概要
所在地
関東と関西に2校あります。
関東校: 埼玉県ふじみ野市
関西校: 大阪府大阪狭山市
コース概要
4年制です。
1・2年で2級自動車整備士の資格を取得します。3年次から1級自動車整備士を目指すコースとここで紹介します自動車研究開発コースにわかれます。これ以外に留学生を受け入れる留学生科もあります。
コース名
1級自動車研究開発学科 開発設計工学コース(関東校)・自動車研究開発コース(関西校)
カリキュラム特徴
ホンダならではの教育カリキュラムとなっています。
- 整備科では自動車工学のみを学びますが、これに加え工学の基礎も学びます。
- 教員はホンダ技術研究所出身者
- フォーミュラーカー作製をとおして企画~制作~評価という開発のプロセスを学びます
学費
学費は年間で100-120万円(入学金28万円別)くらいはかかるようですので、私立大学の工学系と同じくらいかかります。
選考方法
選考方法として、AO、指定校推薦、ホンダカーズ/ドリーム推薦・一般があります。
一般募集の概要
- 募集定員 関東校160名(内開発設計工学コース75名)/関西校100名(内自動車研究開発コース50名)
- 応募資格 高等学校卒業以上(見込み含む)
- 選抜料 20000円
- 試験科目 国語(特待生のみ) 数学 面接
- 各種奨学金制度あり
メーカー入社への近道かも
就職先は本田技研はじめ連結企業も有名どころがずらりと揃っていますし、それ以外でもKYBなど大手メーカーに採用されている人もいます。
学費は高くなりますが、頑張れば有名大学を卒業した大学生でもなかなか入ることが難しい企業に入ることができるかもしれません。
考えてみると大学で学ぶことのほとんどは企業に入って全く役に立たないものです。
一方、このホンダテクニカルカレッジは、ホンダというメーカー/グループ企業の研究開発担当者として仕事をしていくうえで必要なものだけをピックアップして効率よく学ばせていますから、ホンダや系列関連企業も安心して採用できるのだと思います。それがこの採用実績につながっているのでしょう。
最後にこのホンダテクニカルカレッジの選考に面接がありますが、ホンダは熱い若者を好みます。
もし応募しようか考えている人がいましたら面接でしっかりホンダ愛を伝えてください。